ミドルスクール調整録7
2020年9月21日~前回のあらすじ~
ワイルドゾンビを回している時のワイ「ブツブツブツブツ…(アップキープスクイー誘発します。それにスタックで一番下のグール戻します。解決後にKrovikanとスクイー捨てて上の方のグール戻します。ドロ―。トークンとグールでアタック。第2メインでKrovikanとドルイド捨ててゾンビ出します。終了ステップの誘発で《Krovikan Horror》2枚戻します)」
ワイ「(ブツブツ言ってる時間が長くて変な人みたいだな…)」←変な人
※誘発の回数が非常に多く、最低限必要な宣言し続けるだけでも結構色々言う必要があります(念の為)
変な人から脱却するために今日もデッキを作ろうと決意するのであった。
-----
Trixを作ろうと思った。
思った、というだけで、まず晴れる屋の注文ページを即座に開きに行ったわけではない。
以前も書いたが僕はONS期からエクステンデッドを始めたため、それ以前の環境についてはデッキや大筋のメタゲームは概ねの相性などの知識はあるものの、カードは所持していないことが多い。Trixに必須な《Illusions of Grandeur》はエクステンデッドのローテーション以降全く使われなかったカードであったため尚更だ。
なので、まずは構成を考えるフェイズから始まった。
ともあれ、いつの時代でも2枚コンボは強い。難易度にもよるが即死コンボなら狙う価値は充分にあるだろう。
Trixについて言えば合計7マナと少し重いのが欠点だが、分割払いも可能な上パーツはいずれも《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》で安くすることができる。その場合は5マナで、手札によっては《意志の力/Force of Will》有りの4ターンキルも狙える。
コンボの核となる《Illusions of Grandeur》は設置そのものの行動がビートダウンに対しては《濃霧/Fog》、場合によっては《もつれ/Tangle》かそれ以上の働きをする。
一応コンボを決められてもライフ合計40点を削れば勝てるのだが、2マナ4マナと拘束されていく中でそんなダメージはそうそう出せないだろう。逆に言えばマジック的には一応ありえないでもない負け筋なのだが、場に10点以上のクロックが並ぶことが稀であるミドルスクールでは無限コンボ以外ではほぼ返せない数字なのだ。
つまりビートダウン側の耐性次第・あるいは妨害次第だが、このコンボの存在はメインボードで戦う限りにおいてはビートダウンには抜群に効くということ。
そしてもはやルール違反の領域、それが1枚コンボで行えるならもっと最強なのだ。
1枚で「コンボ」というのもおかしな話だが、例えばモダンで《原始のタイタン/Primeval Titan》や《風景の変容/Scapeshift》から導かれる《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》は1枚コンボと言って差し支えないだろう。
上記は6マナを要求したり7枚の土地を要求したりと少し重いものだが、かつてエクステンデッドに存在したデッキはそんな1枚コンボを3マナのエンチャント1枚から始動させていた。
つまり。
《ネクロポーテンス/Necropotence》擁するネクロドネイトが最強に違いない。
現在の禁止カードの状況では
・《暗黒の儀式/Dark Ritual》
・《魔力の櫃/Mana Vault》
・《Demonic Consultation》
・《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
が禁止である。どれも残当やん
《ネクロポーテンス/Necropotence》は使えるので、普通に青含む黒マナ3個揃えて《ネクロポーテンス/Necropotence》貼ってごっそり引く→《Illusions of Grandeur》で回復してまた引く→《寄付/Donate》で終了、と少し遅めだが成立させることはできる。
マナ加速こそ減っているものの《強迫/Duress》や《意志の力/Force of Will》といった妨害は据え置きなので、《ネクロポーテンス/Necropotence》さえあればこれらを複数抱えながらコンボを狙いに行くのも簡単な話。完璧なスピードこそ失われたものの安定感は健在のようだ。
早速当時のレシピを見ながら脳内構築、そして自分の資産を確認。
…
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
価格:60,000円(8月末時点・晴れる屋)
僕の夏は終わった。
このEDH用に持っている1枚の《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》で、一体何が出来るというのか。現実は非情である。
※これを書いている時点では少し落ち着き55,000円だが…。
一昨年の再録禁止ブームが落ち着いた後、ほとんどの再録禁止カードは鳴りを潜めた(それでも元よりは上がっていたのだけれど)のでミドルスクールのカードでも買おうかと思った頃、《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》はレガシーの《暗黒の深部/Dark Depths》デッキのパーツとしてそれなりの価格を維持していた。
《暗黒の深部/Dark Depths》自体の再録もあり組みやすくなっていたことで、いっそ買ってしまうかと思っていた時期もあったのだが…。
カードは常に買い時である、心からそう思った。
さておき、買ってしまっては財政的に全てを失うのでネクロドネイトは諦めることにした。
一応無くても作れないことはない…が、《ネクロポーテンス/Necropotence》後の加速で土地1枚ずつでは少し心許ない。また《冬の宝珠/Winter Orb》抜けに使ったり2ターン目の《ネクロポーテンス/Necropotence》に使ったりとかなり重要度が高いため、この妥協はできないと判断。
というわけでTrixコンボでありつつも《ネクロポーテンス/Necropotence》ではないデッキを模索することに。
というかこの時点でTrixを辞めるという手もあるが、ここまでの思索が101%意味がなくなるので続けることにする。
ここで視点を一旦エクステンデッド期のものに戻してみる。
前述の通りマナを大量に使ってしまうコンボなので、妨害避けとして《意志の力/Force of Will》は絶対必要だ。コンボパーツも青、妨害も青いカードを求めるということでメインカラーは青になる。少しなら他の色もハイブリッドできるだろう。
事実、《ネクロポーテンス/Necropotence》亡き後のエクステンデッドでは青単タッチ赤のTrixが活躍していたものだ。
青単と各色の利点は以下。
・青単
事故知らず。色対策はフルパワーで食らうが一貫性あり、こちらもカウンターを全力で積めるためコントロールに強い。反面妨害ありのビートダウンには押し込まれる可能性あり。メインに《火薬樽/Powder Keg》が欲しい。コンボ以外では《変異種/Morphling》《マスティコア/Masticore》以外での勝ち筋なし。
・青タッチ赤
タッチ《紅蓮破/Pyroblast》《火+氷/Fire+Ice》など見た目丸そうな形。当時ならデュアルランド環境だったので《破滅/Ruination》という秘密兵器もあったが、ミドルスクールではこちらは些かやりすぎかもしれない。
重要なのは《紅蓮破/Pyroblast》《赤霊破/Red Elemental Blast》で、かなり軽い立ち回りが可能になる。カウンターで運用することは確かに多いが、既に場に出ているもので致命傷になりえる青いパーマネントは同系以外だと《対立/Opposition》《水位の上昇/Rising Waters》くらいか。
そのためカウンター合戦やドロースペルを消していくことが主な運用になりそう。
・青タッチ緑
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》とハイブリッドできるかも?色の問題で除去は《火薬樽/Powder Keg》くらいしか採用できないが、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》デッキ自体がクリーチャーに強い構造で構築可能なのでもしかしたら。
気になるとすれば《森/Forest》が弱い点か。緑マナの安定供給が難しいのでミシュラランドは《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》《樹上の村/Treetop Village》をうまく分けたいところ。
・青タッチ白
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》あり。《剣を鍬に/Swords to Plowshares》やマナベースによっては《神の怒り/Wrath of God》もありで、相手の《浄化の印章/Seal of Cleansing》にも対処しやすい。自分で採用する分には《解呪/Disenchant》の方が良さそうだが…。
クリーチャー軸の勝ち手段に対してはコンボの存在もあり強い。
コントロール相手には攻めのカードが少ない・相手のリソース増加を咎めるカードを複数取りにくいため厳しい。
・青タッチ黒
《ネクロポーテンス/Necropotence》じゃなくても黒は入れられる(涙)
《強迫/Duress》ならタッチでもいいし、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》も《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》兼ブロッカーとして使える。
そしてドロースペルもいっぱい入れる都合上《サイカトグ/Psychatog》も…
…
《サイカトグ/Psychatog》!!!?
ああ、僕の求めた《タルモゴイフ/Tarmogoyf》(※ミドルスクール調整録5参照)はここにいた。
というわけで。
《寄付/Donate》+《サイカトグ/Psychatog》という狂気の組み合わせ、Donatogの誕生である(適当)
-----
4《サイカトグ/Psychatog》
4《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》
4《Illusions of Grandeur》
4《意志の力/Force of Will》
4《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》
4《嘘か真か/Fact or Fiction》
1《直観/Intuition》
3《マナ漏出/Mana Leak》
3《対抗呪文/Counterspell》
3《寄付/Donate》
2《魔力の乱れ/Force Spike》
1《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
12《島/Island》
4《沼/Swamp》
4《地底の大河/Underground River》
3《塩の湿地/Salt Marsh》
4《強迫/Duress》
2《燻し/Smother》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
2《寒け/Chill》
2《火薬樽/Powder Keg》
1《無効/Annul》
1《未来予知/Future Sight》
1《非業の死/Perish》
1《魔力流出/Energy Flux》
-----
で、《汚染された三角州/Polluted Delta》もケチったんですね
だが待ってほしい、僕が環境最強と常に意識しているのはスタイフルノートなのだ。
万が一後手の起動を《もみ消し/Stifle》された挙句その後《目くらまし/Daze》でも喰らおうもんなら死にたくなること必至、というか死ぬ。
というわけで無理矢理な言い訳を付けて入れない理由を確立させたので《汚染された三角州/Polluted Delta》は入っていない。
カウンターの撃ち合いを想定して《対抗呪文/Counterspell》が少なめで《マナ漏出/Mana Leak》がそこそこ入っていたり(メダル状態で軽くなるので)、《サイカトグ/Psychatog》が居ないと弱すぎる《堂々巡り/Circular Logic》は抜いたりと、固定パーツ以外は少しいじっている。
ドロースペルのスロットを削ってしまった都合上《サイカトグ/Psychatog》一発KOは少し難しい配分になっている。というか少し殴らないと無理なくらいドローが少ないかもしれない。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》で少し繋がれば別なのだが…。
サイド後はエンチャント破壊のサイドインを想定し《サイカトグ/Psychatog》だけで勝つこと目指すため、ある程度コンボパーツと差し替え可能なように作っている。
なお、今の家をいくら探しても《塩の湿地/Salt Marsh》が見つからず(実家にあると思われる)、かつ通販在庫も無くて詰んだな…と思ったところ、晴れる屋トーナメントセンター東京のストレージにて無事発掘で即解決。
安いカードは通販で無くても諦めずにストレージをチェックだ!旧枠も濃いのでミドルスクールプレイヤーにはかなりオススメ。
-----
9/20晴れる屋秋葉原店勝ち抜きミドルスクールに参加。
※ちなみに危うく定員オーバーするくらいの盛況(プレリ期間だったゆえか)で、もしかしたら覇権フォーマットなのかもしれない。
1回戦:Bye
2回戦:赤単RDW
1戦目:後手1マリガン1ランドキープ(《島/Island》)で最初のドローが《塩の湿地/Salt Marsh》でガッツポーズ!と思ったら《不毛の大地/Wasteland》喰らってKO。頑張って発掘したのが裏目に出た瞬間である
2戦目:《寒け/Chill》を2枚しか取っておらず、少しライフが減った状態で《寒け/Chill》を貼ることに。《寄付/Donate》引いたら一瞬で勝つやんみたいな状態で一生《寄付/Donate》引かず負け。裏向きの《焦熱の火猫/Blistering Firecat》にも音を上げそうになっていたがこのデッキ大丈夫か?
××
実は《サイカトグ/Psychatog》も青いので《紅蓮破/Pyroblast》は常にきつい。このパターン…もしかして…。
3回戦:ダークファイヤーズ
1戦目:重いクリーチャーカウンターしつつ、1本目だし挟めんやろでコンボ決めて勝ち。
2戦目:相手のマナクリ2体に《火薬樽/Powder Keg》が決まり一気に減速。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》が相手の《破滅的な行為/Pernicious Deed》に対して牽制で殴っていって勝ち。
◯◯
2本目は《破滅的な行為/Pernicious Deed》あるだろうなということでコンボ要素は全抜き。
18年ぶりくらいに《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》の再生が強すぎて笑った。
4回戦:黒白ネクロ
1戦目:相手が白マナ1個しか出ず《賛美されし天使/Exalted Angel》の裏でしか攻めてこないが、こっちも《寄付/Donate》だけ手札に溜まり散らかして何もできず。とりあえず手札が強いので攻めませんみたいなオーラを出してはみるが、相手に《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》を撃たれ全てが白日の下に晒される。そのうち白マナ引かれて負け。
2戦目:《ゾンビの横行/Zombie Infestation》が通るが、こちらも《サイカトグ/Psychatog》を引いたためダメージレースに移行。脇が空いた時に《嘘か真か/Fact or Fiction》で勝ち。
3戦目:ドロースペルが溢れ出しすぎて《サイカトグ/Psychatog》最強で勝ち。
×◯◯
2本目以降やはりコンボ要素全部抜いたりしたが、冷静に考えて《生命の噴出/Life Burst》で12点ゲインとかされてたのでそもそもコンボで勝つの無理だったわ…。
-----
《Illusions of Grandeur》いらない《サイカトグ/Psychatog》は結構強いなと思ったので、こっちを軸にデッキを組み直してみようと思った。
結論としてはどうせ《紅蓮破/Pyroblast》系はサイドインされてしまうので、メインは《Illusions of Grandeur》にしてサイドは《サイカトグ/Psychatog》というのも理屈としてはありな気がする。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》は《サイカトグ/Psychatog》が無ければメインでの価値がかなり下がってしまうし、逆にメダル系の無い《Illusions of Grandeur》はただの重いコンボでしかない。
なので《Illusions of Grandeur》を入れるなら
メイン:《Illusions of Grandeur》+《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》
サイド:《サイカトグ/Psychatog》(奇襲要素)
という感じになりそう。もっと言うなら《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》がいてもいいかもしれない。
何にせよ手札にクソ弱いカードが有るのが生理的に無理常に強い《サイカトグ/Psychatog》というカードは精神衛生上かなり「良い」ので、《サイカトグ/Psychatog》軸で少し研究を進めてみたいと思う。
できればONSの《汚染された三角州/Polluted Delta》をあと3枚買いたい
-----
そんなかんじでーす(^o^)
ワイルドゾンビを回している時のワイ「ブツブツブツブツ…(アップキープスクイー誘発します。それにスタックで一番下のグール戻します。解決後にKrovikanとスクイー捨てて上の方のグール戻します。ドロ―。トークンとグールでアタック。第2メインでKrovikanとドルイド捨ててゾンビ出します。終了ステップの誘発で《Krovikan Horror》2枚戻します)」
ワイ「(ブツブツ言ってる時間が長くて変な人みたいだな…)」←変な人
※誘発の回数が非常に多く、最低限必要な宣言し続けるだけでも結構色々言う必要があります(念の為)
変な人から脱却するために今日もデッキを作ろうと決意するのであった。
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Trixを作ろうと思った。
思った、というだけで、まず晴れる屋の注文ページを即座に開きに行ったわけではない。
以前も書いたが僕はONS期からエクステンデッドを始めたため、それ以前の環境についてはデッキや大筋のメタゲームは概ねの相性などの知識はあるものの、カードは所持していないことが多い。Trixに必須な《Illusions of Grandeur》はエクステンデッドのローテーション以降全く使われなかったカードであったため尚更だ。
なので、まずは構成を考えるフェイズから始まった。
ともあれ、いつの時代でも2枚コンボは強い。難易度にもよるが即死コンボなら狙う価値は充分にあるだろう。
Trixについて言えば合計7マナと少し重いのが欠点だが、分割払いも可能な上パーツはいずれも《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》で安くすることができる。その場合は5マナで、手札によっては《意志の力/Force of Will》有りの4ターンキルも狙える。
コンボの核となる《Illusions of Grandeur》は設置そのものの行動がビートダウンに対しては《濃霧/Fog》、場合によっては《もつれ/Tangle》かそれ以上の働きをする。
一応コンボを決められてもライフ合計40点を削れば勝てるのだが、2マナ4マナと拘束されていく中でそんなダメージはそうそう出せないだろう。逆に言えばマジック的には一応ありえないでもない負け筋なのだが、場に10点以上のクロックが並ぶことが稀であるミドルスクールでは無限コンボ以外ではほぼ返せない数字なのだ。
つまりビートダウン側の耐性次第・あるいは妨害次第だが、このコンボの存在はメインボードで戦う限りにおいてはビートダウンには抜群に効くということ。
そしてもはやルール違反の領域、それが1枚コンボで行えるならもっと最強なのだ。
1枚で「コンボ」というのもおかしな話だが、例えばモダンで《原始のタイタン/Primeval Titan》や《風景の変容/Scapeshift》から導かれる《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》は1枚コンボと言って差し支えないだろう。
上記は6マナを要求したり7枚の土地を要求したりと少し重いものだが、かつてエクステンデッドに存在したデッキはそんな1枚コンボを3マナのエンチャント1枚から始動させていた。
つまり。
《ネクロポーテンス/Necropotence》擁するネクロドネイトが最強に違いない。
現在の禁止カードの状況では
・《暗黒の儀式/Dark Ritual》
・《魔力の櫃/Mana Vault》
・《Demonic Consultation》
・《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
が禁止である。
《ネクロポーテンス/Necropotence》は使えるので、普通に青含む黒マナ3個揃えて《ネクロポーテンス/Necropotence》貼ってごっそり引く→《Illusions of Grandeur》で回復してまた引く→《寄付/Donate》で終了、と少し遅めだが成立させることはできる。
マナ加速こそ減っているものの《強迫/Duress》や《意志の力/Force of Will》といった妨害は据え置きなので、《ネクロポーテンス/Necropotence》さえあればこれらを複数抱えながらコンボを狙いに行くのも簡単な話。完璧なスピードこそ失われたものの安定感は健在のようだ。
早速当時のレシピを見ながら脳内構築、そして自分の資産を確認。
…
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
価格:60,000円(8月末時点・晴れる屋)
僕の夏は終わった。
このEDH用に持っている1枚の《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》で、一体何が出来るというのか。現実は非情である。
※これを書いている時点では少し落ち着き55,000円だが…。
一昨年の再録禁止ブームが落ち着いた後、ほとんどの再録禁止カードは鳴りを潜めた(それでも元よりは上がっていたのだけれど)のでミドルスクールのカードでも買おうかと思った頃、《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》はレガシーの《暗黒の深部/Dark Depths》デッキのパーツとしてそれなりの価格を維持していた。
《暗黒の深部/Dark Depths》自体の再録もあり組みやすくなっていたことで、いっそ買ってしまうかと思っていた時期もあったのだが…。
カードは常に買い時である、心からそう思った。
さておき、買ってしまっては財政的に全てを失うのでネクロドネイトは諦めることにした。
一応無くても作れないことはない…が、《ネクロポーテンス/Necropotence》後の加速で土地1枚ずつでは少し心許ない。また《冬の宝珠/Winter Orb》抜けに使ったり2ターン目の《ネクロポーテンス/Necropotence》に使ったりとかなり重要度が高いため、この妥協はできないと判断。
というわけでTrixコンボでありつつも《ネクロポーテンス/Necropotence》ではないデッキを模索することに。
というかこの時点でTrixを辞めるという手もあるが、ここまでの思索が101%意味がなくなるので続けることにする。
ここで視点を一旦エクステンデッド期のものに戻してみる。
前述の通りマナを大量に使ってしまうコンボなので、妨害避けとして《意志の力/Force of Will》は絶対必要だ。コンボパーツも青、妨害も青いカードを求めるということでメインカラーは青になる。少しなら他の色もハイブリッドできるだろう。
事実、《ネクロポーテンス/Necropotence》亡き後のエクステンデッドでは青単タッチ赤のTrixが活躍していたものだ。
青単と各色の利点は以下。
・青単
事故知らず。色対策はフルパワーで食らうが一貫性あり、こちらもカウンターを全力で積めるためコントロールに強い。反面妨害ありのビートダウンには押し込まれる可能性あり。メインに《火薬樽/Powder Keg》が欲しい。コンボ以外では《変異種/Morphling》《マスティコア/Masticore》以外での勝ち筋なし。
・青タッチ赤
タッチ《紅蓮破/Pyroblast》《火+氷/Fire+Ice》など見た目丸そうな形。当時ならデュアルランド環境だったので《破滅/Ruination》という秘密兵器もあったが、ミドルスクールではこちらは些かやりすぎかもしれない。
重要なのは《紅蓮破/Pyroblast》《赤霊破/Red Elemental Blast》で、かなり軽い立ち回りが可能になる。カウンターで運用することは確かに多いが、既に場に出ているもので致命傷になりえる青いパーマネントは同系以外だと《対立/Opposition》《水位の上昇/Rising Waters》くらいか。
そのためカウンター合戦やドロースペルを消していくことが主な運用になりそう。
・青タッチ緑
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》とハイブリッドできるかも?色の問題で除去は《火薬樽/Powder Keg》くらいしか採用できないが、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》デッキ自体がクリーチャーに強い構造で構築可能なのでもしかしたら。
気になるとすれば《森/Forest》が弱い点か。緑マナの安定供給が難しいのでミシュラランドは《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》《樹上の村/Treetop Village》をうまく分けたいところ。
・青タッチ白
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》あり。《剣を鍬に/Swords to Plowshares》やマナベースによっては《神の怒り/Wrath of God》もありで、相手の《浄化の印章/Seal of Cleansing》にも対処しやすい。自分で採用する分には《解呪/Disenchant》の方が良さそうだが…。
クリーチャー軸の勝ち手段に対してはコンボの存在もあり強い。
コントロール相手には攻めのカードが少ない・相手のリソース増加を咎めるカードを複数取りにくいため厳しい。
・青タッチ黒
《ネクロポーテンス/Necropotence》じゃなくても黒は入れられる(涙)
《強迫/Duress》ならタッチでもいいし、《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》も《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》兼ブロッカーとして使える。
そしてドロースペルもいっぱい入れる都合上《サイカトグ/Psychatog》も…
…
《サイカトグ/Psychatog》!!!?
ああ、僕の求めた《タルモゴイフ/Tarmogoyf》(※ミドルスクール調整録5参照)はここにいた。
というわけで。
《寄付/Donate》+《サイカトグ/Psychatog》という狂気の組み合わせ、Donatogの誕生である(適当)
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4《サイカトグ/Psychatog》
4《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》
4《Illusions of Grandeur》
4《意志の力/Force of Will》
4《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》
4《嘘か真か/Fact or Fiction》
1《直観/Intuition》
3《マナ漏出/Mana Leak》
3《対抗呪文/Counterspell》
3《寄付/Donate》
2《魔力の乱れ/Force Spike》
1《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
12《島/Island》
4《沼/Swamp》
4《地底の大河/Underground River》
3《塩の湿地/Salt Marsh》
4《強迫/Duress》
2《燻し/Smother》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
2《寒け/Chill》
2《火薬樽/Powder Keg》
1《無効/Annul》
1《未来予知/Future Sight》
1《非業の死/Perish》
1《魔力流出/Energy Flux》
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だが待ってほしい、僕が環境最強と常に意識しているのはスタイフルノートなのだ。
万が一後手の起動を《もみ消し/Stifle》された挙句その後《目くらまし/Daze》でも喰らおうもんなら死にたくなること必至、というか死ぬ。
というわけで無理矢理な言い訳を付けて入れない理由を確立させたので《汚染された三角州/Polluted Delta》は入っていない。
カウンターの撃ち合いを想定して《対抗呪文/Counterspell》が少なめで《マナ漏出/Mana Leak》がそこそこ入っていたり(メダル状態で軽くなるので)、《サイカトグ/Psychatog》が居ないと弱すぎる《堂々巡り/Circular Logic》は抜いたりと、固定パーツ以外は少しいじっている。
ドロースペルのスロットを削ってしまった都合上《サイカトグ/Psychatog》一発KOは少し難しい配分になっている。というか少し殴らないと無理なくらいドローが少ないかもしれない。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》で少し繋がれば別なのだが…。
サイド後はエンチャント破壊のサイドインを想定し《サイカトグ/Psychatog》だけで勝つこと目指すため、ある程度コンボパーツと差し替え可能なように作っている。
なお、今の家をいくら探しても《塩の湿地/Salt Marsh》が見つからず(実家にあると思われる)、かつ通販在庫も無くて詰んだな…と思ったところ、晴れる屋トーナメントセンター東京のストレージにて無事発掘で即解決。
安いカードは通販で無くても諦めずにストレージをチェックだ!旧枠も濃いのでミドルスクールプレイヤーにはかなりオススメ。
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9/20晴れる屋秋葉原店勝ち抜きミドルスクールに参加。
※ちなみに危うく定員オーバーするくらいの盛況(プレリ期間だったゆえか)で、もしかしたら覇権フォーマットなのかもしれない。
1回戦:Bye
2回戦:赤単RDW
1戦目:後手1マリガン1ランドキープ(《島/Island》)で最初のドローが《塩の湿地/Salt Marsh》でガッツポーズ!と思ったら《不毛の大地/Wasteland》喰らってKO。
2戦目:《寒け/Chill》を2枚しか取っておらず、少しライフが減った状態で《寒け/Chill》を貼ることに。《寄付/Donate》引いたら一瞬で勝つやんみたいな状態で一生《寄付/Donate》引かず負け。裏向きの《焦熱の火猫/Blistering Firecat》にも音を上げそうになっていたがこのデッキ大丈夫か?
××
実は《サイカトグ/Psychatog》も青いので《紅蓮破/Pyroblast》は常にきつい。このパターン…もしかして…。
3回戦:ダークファイヤーズ
1戦目:重いクリーチャーカウンターしつつ、1本目だし挟めんやろでコンボ決めて勝ち。
2戦目:相手のマナクリ2体に《火薬樽/Powder Keg》が決まり一気に減速。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》が相手の《破滅的な行為/Pernicious Deed》に対して牽制で殴っていって勝ち。
◯◯
2本目は《破滅的な行為/Pernicious Deed》あるだろうなということでコンボ要素は全抜き。
18年ぶりくらいに《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》の再生が強すぎて笑った。
4回戦:黒白ネクロ
1戦目:相手が白マナ1個しか出ず《賛美されし天使/Exalted Angel》の裏でしか攻めてこないが、こっちも《寄付/Donate》だけ手札に溜まり散らかして何もできず。とりあえず手札が強いので攻めませんみたいなオーラを出してはみるが、相手に《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》を撃たれ全てが白日の下に晒される。そのうち白マナ引かれて負け。
2戦目:《ゾンビの横行/Zombie Infestation》が通るが、こちらも《サイカトグ/Psychatog》を引いたためダメージレースに移行。脇が空いた時に《嘘か真か/Fact or Fiction》で勝ち。
3戦目:ドロースペルが溢れ出しすぎて《サイカトグ/Psychatog》最強で勝ち。
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2本目以降やはりコンボ要素全部抜いたりしたが、冷静に考えて《生命の噴出/Life Burst》で12点ゲインとかされてたのでそもそもコンボで勝つの無理だったわ…。
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結論としてはどうせ《紅蓮破/Pyroblast》系はサイドインされてしまうので、メインは《Illusions of Grandeur》にしてサイドは《サイカトグ/Psychatog》というのも理屈としてはありな気がする。《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》は《サイカトグ/Psychatog》が無ければメインでの価値がかなり下がってしまうし、逆にメダル系の無い《Illusions of Grandeur》はただの重いコンボでしかない。
なので《Illusions of Grandeur》を入れるなら
メイン:《Illusions of Grandeur》+《サファイアの大メダル/Sapphire Medallion》
サイド:《サイカトグ/Psychatog》(奇襲要素)
という感じになりそう。もっと言うなら《ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator》がいてもいいかもしれない。
何にせよ
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そんなかんじでーす(^o^)
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